2022.12.14
お役立ち記事Rohit Budhiraja1, Stuart F Quan1, 2
1Division of Sleep and Circadian Disorders, Brigham and Women’s Hospital, Boston, MA.
2Arizona Asthma and Airways Research Center, University of Arizona College of Medicine, Tucson, AZ.
抄録
研究目的:いくつかの先行研究は,死亡率の増加が低呼吸の特定に最低4%酸素飽和度低下を活用した閉塞性睡眠時無
呼吸症(OSA)と関連することを立証した.O2飽和度低下≧3%または覚醒反応(AHI3%A)で定義された低呼吸を用いて,
OSAの長期死亡の危険性を確定する大規模な地域に基づく研究はない.
方法:基準時に心血管疾患の既往がなく睡眠ポリグラフ検査を受けた5,591 人のデータを,平均追跡期間:10.9±3.2
年中にAHI3%A基準で診断されたOSAと全死亡率が分析された.
結果:追跡期間中にこの群での死亡は1,050 人であった.カプラン・マイヤ曲線から,AHI 重症度の増加に伴って,
生存率の低下が明らかにされた.Cox 比例ハザード回帰モデルでは,年齢,性別,人種,BMI,コレステロール,HDL,
自己申告の高血圧および/または糖尿病,喫煙状況を調整した結果,AHI とハザード比(HR,95%CI):1.13(1.04-1.23)
の増加とともに全死亡の有意な危険性増加が明らかにされた.区分別モデルでは,死亡の危険性は重度OSAで有意に
高かった[調整後HR:1.38(1.09-1.76)].性別または年齢で層別化すると,重度OSAは,男性[調整後HR:1.14(1.01-1.28)]
および70 歳未満[調整後HR:1.51(1.02-2.26)]の死亡の危険性増加と関連した.一方,全調整モデルでは,AHI 重症
度は,女性や70 歳以上での死亡率増加とは関連しなかった.
結論:AHI3%Aによる重度OSAは,特に男性と70 歳未満の死亡の危険性を有意に増加させる.
キーワード:閉塞性睡眠時無呼吸,低呼吸定義,死亡率
Southwest J Pulm Crit Care. 2021; 23:23-35.
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