閉塞性睡眠時無呼吸に対する上気道刺激

【PAP以外のOAS治療2:舌下神経刺激術】

 

Patrick J. Strollo, Jr., M.D., Ryan J. Soose, M.D., Joachim T. Maurer, M.D., Nico de Vries, M.D., Jason Cornelius, M.D., Oleg Froymovich, M.D., Ronald D. Hanson, M.D., Tapan A. Padhya, M.D., David L. Steward, M.D.,M. Boyd Gillespie, M.D., B. Tucker Woodson, M.D., Paul H. Van de Heyning, M.D., Ph.D., Mark G. Goetting, M.D., Oliver M. Vanderveken, M.D., Ph.D., Neil Feldman, M.D., Lennart Knaack, M.D., and Kingman P. Strohl, M.D., for the STAR Trial Group*

The authors’ affiliations are listed in the Appendix. Address reprint requests to Dr. Strollo at University of Pittsburgh Medical
Center Montefiore, Suite S639.11, 3459 Fifth Ave., Pittsburgh, PA 15213-2582, or at strollopj@upmc.edu.
*The complete list of investigators in the Stimulation Therapy for Apnea Reduction (STAR) Trial Group is provided in the Supplementary Appendix, available at NEJM.org.

 

抄録

 背景
閉塞性睡眠時無呼吸はかなり健康上の危険性と関連している。持続性気道陽圧(CPAP)はこれらの危険を緩和可能だが、有効性は不十分な治療意欲によって低下する。私たちは、中等症から重症閉塞性睡眠時無呼吸の治療に対して、上気道刺激の臨床的安全と有効性を12ヶ月目に評価した。

方法
多施設間、前向き、単一群コホート研究設計を使い、私たちは、CPAP療法の受入または治療意欲が困難な閉塞性睡眠時無呼吸患者に、上気道刺激装置を外科的に埋め込んだ。主要評価項目は、無呼吸低呼吸指数(AHI;1時間当たりの無呼吸低呼吸数、中等症から重症無呼吸を示す15以上の値)と酸素飽和度の低下指数(ODI;血中酸素飽和度が基線から4%低下する睡眠1時間当たりの回数)であった。副次的評価項目測定値は、エプワース眠気尺度と、実用的睡眠結果質問票(FOSQ)、と90%未満の酸素飽和度の睡眠時間割合であった。回答のあった連続する参加者が無作為化対照療法離脱試験に組み入れされた。

結果
研究には、参加者126名、83%が男性であった。平均年令は54.5歳、そして、平均肥満指数(体重[kg]/身長の2乗[㎡])は28.4であった。12ヶ月目のAHI中央値は、29.3イベント/時から9.0イベント/時まで68%低下(P<0.001)し、ODI値は、25.4イベント/時から7.4イベント/時まで70%減少した(P<0.001)。副次的評価項目測定値は、睡眠時無呼吸の影響の低下と生活の質の改善を示した。無作為化相の平均AHI値は、療法維持群(それぞれ、8.9イベント/時と7.2イベント/時)での参加者23名中の非無作為化層の12か月目の値と有意に異ならず、AHI値は、療法離脱群(25.8対7.6イベント/時、P<0.001)参加者23名中でかなり高かった(より重度の無呼吸を示す)。ODI結果は同様な経過をたどった。重篤な有害事象に関連した経過の割合は2%未満であった。

結論
この非対照コホート試験では、上気道刺激は閉塞性睡眠時無呼吸の重症度の客観的で主観的な測定値に有意な改善につながった。(Inspire Medical Systems社、 STAR ClinicalTrials.gov番号、NCT01161420によって支援された)。

 

N Engl J Med 2014;370:139-49.

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