2022.12.14
お役立ち記事Olabimpe S. Fashanu, MD, MPH1; Rohit Budhiraja, MD1; Salma Batool-Anwar, MD, MPH1; Stuart F. Quan,
MD1,2
1Division of Sleep and Circadian Disorders, Brigham and Women’s Hospital, Harvard Medical School, Boston,
Massachusetts;
2Asthma and Airways Research Center, University of Arizona College of Medicine, Tucson, Arizona
研究目的:閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)治療に最適な気道陽圧を決定する標準的方法として,立会による手動持続的気
道陽圧(CPAP)タイトレーション法がある.しかしながら,無人での一晩の自動気道陽圧(APAP)タイトレーションも選
択肢の一つである.この研究目的は,手動タイトレーションで決定された治療CPAP 圧が,APAP で生成された代替
圧よりも高いかどうかを確認することである.
方法:APAPによる治療を開始する前に,終夜と分割夜の手動CPAP タイトレーションを行った合併症のないOSA成
人165 人の後ろ向き精査が実施された.属性データと30 日間のAPAP コンプライアンスデータを含む臨床データが入
手された.手動タイトレーションによるCPAP 推奨圧と,30 日間のAPAP 使用量から作成された90/95%タイル圧が
比較された.
結果:手動タイトレーションの推奨CPAP 圧はAPAP から生成された90%と95%タイルより高かった(11.4±3.4 対
10.3±2.4cmH2O;P=0.000).群のほぼ半数(41.9%)では,手動で得られたタイトレーション圧が90%と95%タイル圧
より1.5cm超高かった.多変量分析では,肥満指数は手動タイトレーション圧の上昇を予測する唯一の変数であった.
注目すべきは,30 日間のAPAP データでの平均残存無呼吸低呼吸指数が,手動タイトレーションの推奨圧で観察され
た平均残存無呼吸低呼吸指数よりも低かった(5.0±4.3 対 7.2±8.5;P=0.006).
結論:手動CPAP タイトレーションは,特に肥満度の高い患者に必要圧を過大評価する可能性があり,合併症のない
OSA患者の管理には必要ないかもしれない.APAP は,より低い気道陽圧を実現しながら,少なくとも単圧CPAPと
同程度の効果があると思われる.
キーワード:自動タイトレーション気道陽圧,CPAP タイトレーション,90%タイル圧,95%タイル圧
引用:Fashanu OS, Budhiraja R, Batool-Anwar S, Quan SF. Titration studies overestimate continuous positive
airway pressure requirements in uncomplicated obstructive sleep apnea. J Clin Sleep Med. 2021;17(9):1859-1863.
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