睡眠ポリグラフ検査(PSG)の歴史について

睡眠ポリグラフ検査(PSG)は、1929年にBergerによって初めて記述され、1937年にLoomisによって睡眠の研究に適用された脳波計(EEG)から発展しました[1. 2]。1957年、DementとKleitmanは睡眠周期を記述し、睡眠分類図解を提案[3.4]。呼吸センサが1960年代に初めて記述され、Gastautはピックウィック症候群患者での持続する呼吸努力に伴う上気道閉塞の断続的発生を閉塞型呼吸イベントと記述しました[5]。その後、心電図信号が加わり、さまざまな身体センサを利用して睡眠を計測する「睡眠ポリグラフ検査」という言葉が用いられるようになりました。

PSGの初期には、温熱センサ(サーミスタや熱電対)を用いて、半定量的に気流が計測されていました。1997年、Norman他は圧力変換器に接続された標準的な鼻カニューレを用いて気流検出を報告[6]。これにより、気流の変化に対する感度が向上し、鼻カニューレ圧力変換器信号の平坦化によって特徴づけられる「気流量制限」の実証が可能になりました。呼吸努力は当初、胸部と腹部の水銀ひずみゲージで測定されていたが、現在では、胸部と腹部ベルトの合計を用いると、より定量的に呼吸努力の測定ができ、代替の流量信号を提供できる呼吸インダクタンスプレチスモグラフィ(RIP)が最もよく活用されています。その後、酸素飽和度測定にパルスオキシメータが用いられ(当初は耳から)、現在では睡眠ポリグラフ検査モンタージュの標準項目になっています。

引用文献
1. Berger H. Uber das elektroenkephalogramm des menschen. Arch Psychiatr Nervenkr. 1929; 97:6–26.Loomis A, et al. Cerebral states during sleep as studied by human brain potentials. J Exper Psychol. 1937; 21:127–144.
2. Dement W, et al. Cyclic variations in EEG during sleep and their relation to eye movements, body motility, and dreaming. Electroencephalogr Clin Neurophysiol. 1957; 9(4):673–690.
3. Dement W, et al. The relation of eye movements during sleep to dream activity: an objective method for the study of dreaming. J Exp Psychol. 1957; 53(5):339–346.
4. Gastaut H, et al. [Polygraphic study of diurnal and nocturnal (hypnic and respiratory) episodal manifestations of Pickwick syndrome]. Rev Neurol (Paris). 1965; 112(6):568–579.
5. Norman RG, et al. Detection of respiratory events during NPSG: nasal cannula/pressure sensor versus thermistor. Sleep. 1997; 20(12):1175–1184.

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